【ふたご・つなげるプロジェクト2/21@尼崎中小企業センター最終発表〜チームSKK〜 前半】

 
こんにちは。チームSKKです。
 
久しぶりのブログ更新になってしまいましたが、先日2/21に尼崎中小企業センターで現状のプロジェクトの報告会を行ってきました。
 
 
以下は発表の前半と同様の内容を文章にしたものです。
 
 
 
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私たちは「多胎ママ・パパがより良く社会とつながるための機会づくり」
という大きなテーマに、デザイン思考を用いて取り組んできました。
 
多胎児のママさんへのインタビューを繰り返していく中で、私たちは
 
「双子のママさんは安心して外出できていないのではないか?」
 
という課題を立てました。
 
 
例えば、スーパーで買い物をしている時、通常のベビーカーよりも横幅が大きい双子ベビーカーだと、特売品のダンボールで通路が通れないということがあります。
 
公園へ出かける際も2人に目を配らなければならず、公園のすぐ隣に道路がある場合、安心して外で遊ばせることができません。
 
ママさんの中には、双子を追いかけて少し荷物から目を離した時に、置き引きにあったという人もいます。
 
また、バスに乗ろうとすると何度も乗車拒否をされて、バスに乗ることが怖くなったということもあります。
 
 

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このようにママさんが外出の際に抱く不安をあげるときりがありませんが、
ママさんたちが最も感じていることは
 
「一人じゃ手が足りない」
 
ということです。
 
一人の子育ても十分大変ですが、2人になると、その倍の労力が必要です。
 
階段も2往復、公園で遊んでいる時も、二人に目を配らないといけません。
 
 
そして、誰にも相談することなく、一人きりで抱え込んで、抱え込めなくなったとき、
家に引きこもり、鬱になってしまったり、家族との関係が悪くなったり、場合によっては子供の虐待に走ってしまうということもあります。
 
 
外に出ることだできたら、ママさんの気持ちがリフレッシュされる機会にもなります。
 
外に出ることができたら、大人の話し相手に相談することができます。
しんどかったことや辛かったことを話せることで気持ちが軽くなります。
 
また、双子を連れて買い物に行けたこと、公園で遊べたこと、バスや電車に乗れたこと。
このように双子と一緒にできることが増えるとママさんの自信にもなります。

 

だからこそ、ママさんたちが安心して外出できる環境が必要です。
 
 
そのためには、どうすればいいでしょうか?
 
 
一つの答えとして考えられるのは、ママさんたちが安心して「助けて」「手伝って」と声をかけられる環境が作れたらいいのではということです。

 

例えば、買い物中、ママさんが通れない狭い通路の先に欲しいものがあった時、
下の写真のような軽いやりとりや、小さな気遣いがあれば、
通路が通れないという物理的な問題であっても、乗り越えると思えませんか。
 
 

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そんな「声かけ」がどこでも見られたら、この問題は解決するとは思えますが、
実際はそうではありません。
 
 
ママさんと相手が感じていることには「ギャップ」があります。
 
 
簡単なように見える「声をかけること」にハードルを感じている人はたくさんいます。

 

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ママさんの中には、
「こんなことでお願いするなんて迷惑かな...」
「これくらい自分でなんとかしよう...」
そう感じている人もいます。
 
一方で、相手に取っても
「断られるかもな...」
「おせっかいかもしれない...」
男性からの視点では、「女性だし声をかけにくいな...」
といた不安を抱えています。
 
 
その結果、お互いが気を遣い、距離を測り、
なかなか声がかけられない現状があります。
 
 
私たちは「気軽に声をかける、かけられる状況を作るためには
お互いが、何らかの形で、意思表示のできるものがあれがいいのではないか?」
という観点から解決策を考えました。
 
 

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そこで考えたのがこの「双子バッグ」です。
 
クラウドファンディングで資金を集め、意思表示になるバッグを作る」
 
ことでこの問題を解決したいです。
 
 
なぜ意思表示になるものとして、バッグを選んだかというと、
パッと見た時に視界に入るものであり、買い物用としても、お迎え用としても、
日常の中で自由に使ってもらうことができるからです。
 
 
このアイデアから「マタニティーマーク」を連想するかもしれませんが、このバッグのポイントは「双子の育児を行なっている人」と「双子育児を応援したい人」の
「誰もが使える」という点です。
 

 

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バッグが果たす役割、機能としてはここに書いてあることが挙げられます。
 
 
しかしバッグを持っているから常に声をかけたり、助けたり、
何か特別なことをしなければいけないというわけではありません。
 
 
このバッグを持っていることがママさんに対して
「何か困っていたら、いつでも声をかけてください」
という意思表示になります。
 
 
その存在あることで、ママさんたちは
 
「見守ってくれている人、応援してくれている人はたくさんいるんだ」
 
と感じることができ、外出に不安を抱える人や、ためらっていた人の気持ちが少しでも軽くなるのではないかと思います。
 
 
つまり、バッグを通して私たちが作りたい社会は、
街や地域の中でバッグを持っている人がたくさん増やし、
双子の育児を応援している、もしくは見守っている
あたたかい空間」を作ることです。
 

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以上が発表の前半の内容になります。

発表後半で話したクラウドファンディングについてはまた後日更新します!

 

この活動ではバッグを作ることがメインのように感じるかもしれませんが、

あくまでバッグは私たちの作りたい社会を実現するためのツールです。

 

私たちが作りたいのは

「多胎児のママ・パパが安心して子育てができるあたたかい空間」

です。

 

この記事がたくさんの人の目に留めって、

多胎児の育児について少しでも理解が深まることが活動の力になります。

 

そのため、もしこの記事をシェアしていただければとっても嬉しいです!

 

 

最後に、ゼミの活動としては一区切りになる報告会でした。

 

この発表の目的の一つとして「共感」してくれる人を増やすということがありましたが、数分の発表の中で誰かの「共感」を得ることは難しいことだと改めて感じました。

 

しかし当事者ではない私たちでも、当事者のママさんへインタビューを重ねていく中で共感できたからこそ、発信を続けることで伝えられることがあるのではないかと思っています。

 

クラウドファンディングを行い、バッグを届けるところまで活動していく予定なので、今後も応援よろしくお願いいたします!

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。