【FBLX 神戸市課題解決プロジェクト 2月1日(最終回)①】

はじめに

本日はFBL-X神戸市課題解決プロジェクトの最終発表がありました。今回では、チーム1の発表内容について報告していきます!

最終発表

 チーム1は、「朝読読書交換」というアイデアを提案しました。

 まずは、この施策に至った過程について説明します。私たちのグループは、最初に読書習慣をどう作れば良いかを考えた時に、なるべく多くの子ども達に読書習慣をつけてもらうにはそもそもどこで施策をするべきか、と悩んでいました。そこで思い浮かんだのが小学校でした。小学校であれば、図書館での施策を考えた場合よりも多くの子ども達にアプローチ出来ますし、毎日通う場所でもあるので、習慣化しやすいのでは、と考えました。そして、先生方からのアドバイスから、オペレーション問題を考慮して、小学校の「朝読」という時間を使った施策を考えることにしました。「朝読」とは、小学校で行われている、朝の時間を使って読書をする、という既存の取り組みです。既存の取り組みに少しのアイデアを加えることで、忙しい小学校の先生方のオペレーションを増やすことなく、朝読をより有意義な時間にしようと考えました。

 では、具体的な施策内容について説明します。私たちのグループでは、①友達同士でおすすめの本を紹介する②みんなで学校の図書室に行く、この2軸を中心に子ども達の読書週間の定着を狙いました。まず、①をやってもらうために、子ども達には下の写真のような読書シートを配り、友達のすきなものから連想して、その友達に読んで欲しい本を考えてもらいます。なぜ読書交換を考えたのかというと、一人だけの読書、ではなく、友達も巻き込んで、一緒に楽しんでほしい、という狙いに加えて、児童館でのある施策の成功が背景にありました。それは、訪問させていただいた児童館の中で、子ども達が読んだ本の感想を壁に貼ることで、子ども達の読書週間にかなり影響していた、という事実です。館長さんのお話によると、「あの子が、あの先生が読んでいるから読んでみよう」といった具合でどんどん子ども達が本を読むようになったということでしたので、この「楽しさの共有」というプロセスを是非私たちの施策にも取り込みたいと思い、この読書シートを考えました。また、図書館の方々からのヒアリングから、そもそも読書週間が付いていない子は本に興味をほとんど持たない、ということを伺っておりましたので、そんな子ども達でも、友達と楽しみを共有し、そこから自分の体験したことのない新しい本に出会って欲しい、という思いがありました。

 

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読書シート

これに加え、②を行ってもらうために、友達のために本を選ぶ時間として、図書室に行く時間も設けるようにしました。これの狙いは、普段図書室にあまり行かない生徒達を、朝読の時間を使って体を動かして図書室に行くことで楽しく朝読の時間を過ごしてもらおう、という狙いです。小学生にはじっとしていられない子も多く、体を動かして本に触れることで、普段行かないような図書室に親しみを持ったり、新しい本に出会ったりすることが出来るチャンスがあるのでは、と考えました。 

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発表会の様子

各メンバーの感想

デザイン思考を使って子どもの読書習慣に関する課題解決案を考えるのは難しかったですが、その分やりがいも大きかったです!約半年間、チームで真剣に考え抜き、全員が納得いく形の提案が出来てよかったです☺️

ペンネーム:ゆーか

 

みんなで協力することで自分達なりの成果というものは出せたと思う。
ミーティングの前にたたき台を作ることの大切さを痛感した半年だった
楽しかったです

ペンネーム:のり

 

読書習慣作り、という難しいテーマに向かって、チームのみんなや様々な大人の方々と共に考えていき、一つの形に出来たと言うことが良い経験になりました!ありがとうございました!

ペンネーム:ぐつ

 

今回のプロジェクトでは二つの点で難しいけれども楽しいと感じる事ができました。
一点目は課題設定です。どんなによさげなアイデアがあったとしても、それが誰の何を解決するのかが明確でないとアイデア自体がぼんやりしてしまいます。
インタビュー自体が難しいと感じた事に加え、そこからインサイトを深ぼりし、鋭い課題を設定する困難さを知りました。
二点目はアイデアの発散と収束です。実現可能性が高いアイデアやぶっ飛んでるけど面白いアイデアが出る中で、「斬新さ」と「実現可能性」を軸にベストを選ぶ行為が難しかったです。
個人的には、この二軸を並列に考えてしまうと、実現可能性の考慮によってアイデアが制限されてしまう感覚を受けたので、「それ面白い!」と思える斬新なアイデアを決めてから、どうしたら実現できるだろうと発想を膨らませると良いのかなと感じました。

ペンネーム:ひろあき